2019年度版/訂正情報

平素は弊社書籍をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
さて、この度当校編集の書籍に不備・補足項目が見つかりましたので、訂正表を作成いたしました。
ご利用の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。謹んでお詫び申し上げます。

〔類題8〕

〔類題8〕解答が複数あり不適切
次の発達史の中で誤った組み合わせはどれか。
(a.) Skeggs-積層型の透析装置を考案し,後のKill型人工腎臓の基礎をつくった。
(b.) Kolff-Twin coil型ダイアライザを作成し,臨床を確立する。
(c.) Kolff-腎不全患者に対しアルカリ化剤に重炭酸を用いた透析液を使用した。
(d.) Henderson-血液濾過法を開発した。
(e.) Howell-酢酸透析液を考案する。

〔訂正内容〕回答cがどちらでも選択できる。


〔問題の解説〕

(a)正しい-skeggs氏は設問文の通り平型ダイアライザを(セルロース系膜)を開発し,後のキール型ダイアライザーの基礎を作り,血液透析がさらに普及したとされています。
(b)正しい-twin coil型ダイアライザは1950年代にKolff氏によって開発されていますので正しいとなります。
(c)不適切-アルカリ化剤に生理的な重炭酸透析液の再考が検討され用られておりますので正しいとなります。
歴史的には,1947年(指定テキストでは1945年)にKolffが腎不全患者に対して,アルカリ化剤に重炭酸(HCO)を用いた透析液を使用されたとされています(指定テキスト内では1963年頃まで使用されたとされています。)後に,1980年代(1978年)ではダイアライザーの高性能化(血液透析濾過法の開発等)により,酢酸不耐症が血液透析治療時に問題となったため,生理的な重炭酸透析液が再考されたとされています。(Leber氏,太田和夫氏等)
1978年のイベントは表に記載しておりましたが,1947年(指定テキストでは1945年)での出来事は記載ができておりませんでした。選択肢(c)は正しいとなりますが,設問文では1978年にLeber氏のイベントも該当するため「誤り」も回答が可能となります。不適切な問題となります。

(d)正しい-1967年にHenderson氏により血液ろ過法が開発される。よって正しいとなります。
(e)誤り-Howell氏はヘパリンを発見し,体外循環の完全な実験を可能したとされています。酢酸透析液を考案したのは1964年のMion氏とされています。
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〔解答〕e
選択肢(c)はどちらも回答可能となり不適切問題となります。

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