水処理装置〔プレフィルタ〕

プレフィルタ
プレフィルタの使用目的は原水中の鉄さび,砂などの荒いゴミを除去することです。 通常,RO装置の前も併せて二重に設置することが多く,一次側を軟水,活性炭装置前に設置し,二次側をRO装置前に設置することが多いです。

二次側のプレフィルタは活性炭フィルタから発生した荒い粒子などがRO装置に行かないように取り除くことです。一次側で大きな微粒子を取り除いているので,二次側はさらに目の細かいフィルタが用いられます。
フィルタのサイズは通常1~25μmのものが多く採用されています。 1次側に比較して,2次側は,上記の理由から微小サイズのもの(1μm程度)を使用するのが一般的です。

材質,形状には数種類あり,フィルタを入れる容器(ハウジング)は藻類や細菌繁殖防止のためにステンレス製や合成プラスチック製(不透明,光合成を抑制目的)で,フィルタの交換が可能できるように,ネジ式や金属バンドで固定されています。
交換周期は,原水に含まれる汚染度によるのですが,一般的に1か月~3ヶ月程度が一般的だと思います。そのためにも毎日の定期チェックの記録が必要になります。

フィルタの出入り口に圧力計を設置し,両者の圧力差を観察し,一定以上の圧力上昇が認められた場合は,フィルタが詰まり(飽和)状態なので交換します。交換の際は金属バンドからの水漏れに注意しましょう。

原水は,水道局に依存しますので水処理場の処理方式によって,フィルタを頻回に交換をしなければRO装置などが維持できない場合が時々聞きます。しかし,たいていの場合,水道局などは飲み水などの基準を達しているという理由で,特別な対応がされないことが多いようですね。施設側としては,フィルタに詰まる量は変えられませんから,大変な出費が起こることもあるみたいですね。

  一般
フィルタ
メンブレン
フィルタ
アルミニウム × ×
クロラミン × ×
× ×
フッ素イオン × ×
硝酸性窒素 × ×
硫酸イオン × ×
亜鉛 × ×
カルシウム × ×
マグネシウム × ×
カリウム × ×
ナトリウム × ×
ヒ素 × ×
バリウム × ×
カドミウム × ×
クロム × ×
× ×
水銀 × ×
 セレン × ×
 (※3) × ×
(※1) (※1) 
マンガン (※3) (※1)  (※1)
遊離塩素 ×  × 
パイロジェン ×  (※2) 
細菌 × 
微粒子 (※3) △ 

(※1)不溶性酸化物の形態で存在しているものは除去可能
(※2)除去可能なメンブレンフィルタもあり
(※3)目標水質の項目には含まれない。