エリスロポエチン

ホルモン:エリスロポエチン
(erythropoietin)

分子量=36,000

糖タンパク質-ホルモン様物質-

生理作用

骨髄中の赤芽球前駆細胞に作用して赤血球への分化増殖を促進することにより赤血球の産生を促進させる。

腎組織の酸素濃度が低下すると腎臓の近位尿細管近傍の細胞(※1)から分泌が亢進する。腎臓以外でも,肝臓で約10%程度であるが産生される。

(※1)近位尿細管周囲間質に存在する線維芽細胞様細胞よりエリスロポエチンが産生される。。


赤血球産生の調節機構

「酸素濃度」,「心肺機能」,「血流量」,「ヘモグロビン」などの理由で・・・

血中酸素分圧低下する。

腎臓に流れてくる血液の「酸素濃度が低い」ことを知る。

腎臓にあるエリスロポエチン産生細胞から「エリスロポエチン(EPO)」を産生分泌する。

骨髄にある「エリスロポエチン感受性細胞」が働き始める。

赤血球を増やそうと造血が促進される。

 


腎性貧血に対して>

貧血になると,血漿エリスロポエチン濃度はヘモグロビン濃度と反比例して高くなるが,腎性貧血では高くなりません。そのため遺伝子組換え型のエリスロポエチン製剤を投与します。

エリスロポエチンが臨床使用される以前は,輸血に頼るしかなかった。